Kazia Therapeutics(KZIA)投資分析:脳腫瘍と免疫チェックポイント阻害薬耐性を狙う超ハイリスク・オンコロジー・バイオ株
Kazia Therapeutics(KZIA)投資分析:脳腫瘍と免疫チェックポイント阻害薬耐性を狙う超ハイリスク・オンコロジー・バイオ株
※ Kazia Therapeutics(ナスダック:KZIA)は、脳腫瘍・乳がん・免疫オンコロジーにフォーカスしたオーストラリア拠点のオンコロジー・バイオテック企業です。主力パイプラインは、脳内移行性を持つ PI3K/mTOR 二重阻害薬「パキサリシブ(paxalisib、GDC-0084)」、VEGFR3 阻害薬「EVT801」、そして 2025 年第4四半期に導入した世界初クラスを目指す PD-L1 タンパク質デグレーダー「NDL2」です。パキサリシブは、膠芽腫(GBM)、小児脳腫瘍、脳転移、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)などで複数の試験が進行しており、米 FDA から希少疾病用医薬品(ODD)、ファストトラック(FTD)、希少小児疾患(RPDD)など多くの指定を受けています。
一方で、2025 会計年度時点の手元現金は約 430 万豪ドルにとどまり、監査人からは「継続企業の前提に重要な不確実性(going concern)」が指摘されています。また、ナスダック上場基準の未達による上場廃止(デリスティング)リスクも抱えており、極めてハイリスクな小型オンコロジー銘柄と言えます。 😅
1. 会社概要
- 社名: Kazia Therapeutics Limited
- 上場: NASDAQ ADR(ティッカー:KZIA)
- 本社所在地: オーストラリア・シドニー(Three International Towers, Barangaroo)
- フォーカス領域:
- 難治性脳腫瘍(膠芽腫、小児脳腫瘍、脳転移)
- 固形がんにおける免疫チェックポイント阻害薬耐性の克服(TNBC、PD-L1 高発現腫瘍など)
- 主なパイプライン:
- Paxalisib(GDC-0084) – 経口・脳内移行性を有する PI3K/mTOR 二重阻害薬
- EVT801 – VEGFR3 阻害薬(抗リンパ管新生/抗血管新生)
- NDL2 – QIMR Berghofer から導入した PD-L1 タンパク質デグレーダー(first-in-class を目指す)
- ビジネスモデル:
- Genentech や QIMR などからのライセンスイン資産+自社開発
- 臨床データを蓄積 → グローバルパートナーへのライセンスアウト/共同開発 → マイルストン+ロイヤルティ獲得を狙う
- まだ商業化された製品はなく、典型的な開発段階バイオテック(pre-revenue)
現時点で上市済み製品はゼロであり、売上は年間約 4.2 万豪ドル(補助金・雑収入レベル)に過ぎません。実質的には後期臨床段階のプレレベニュー・オンコロジー・バイオテックと位置づけられます。
2. 主力パイプライン① Paxalisib(GDC-0084)
2-1. 作用機序(メカニズム)
パキサリシブは以下のように整理できます。
- 経口の低分子化合物
- PI3K/mTOR 二重阻害薬(dual inhibitor)
- 複数の PI3K アイソフォームおよび mTOR に対してナノモルオーダーの阻害活性
- 脳内移行性(brain-penetrant)を持つ設計
- 血液脳関門(BBB)を通過するよう設計されており、
- 従来の PI3K 阻害薬では到達しにくい膠芽腫、小児脳腫瘍、脳転移などを直接ターゲットにすることを目的としています。
コアとなるコンセプトは、
「脳腫瘍など高悪性度腫瘍を標的とする、経口の“脳内移行性 PI3K/mTOR 二重阻害薬”」
という点です。
特に TNBC や脳転移などの攻撃的腫瘍では、PI3K 単独阻害よりも PI3K+mTOR の同時阻害のほうが浸潤・転移・耐性を抑えやすいという前臨床データも報告されています。
2-2. 適応症・規制ステータス
パキサリシブは、ハイリスクかつアンメットニーズの大きい複数の適応症で FDA からの指定を取得しています。
- 膠芽腫(GBM)
- 2018年:GBM に対して Orphan Drug Designation(ODD:希少疾病用医薬品指定)
- 2020年:GBM に対して Fast Track Designation(FTD)
- 脳転移
- 2023年:PI3K 経路異常を有する固形がんの脳転移+放射線治療併用に対して追加 FTD
- 小児脳腫瘍(DIPG/DMG、AT/RT など)
- 小児高リスク脳腫瘍において、Rare Pediatric Disease Designation(RPDD)および Orphan Drug を複数取得
もしパキサリシブが RPDD 対象となる小児適応で承認を得られれば、Pediatric Priority Review Voucher(PRV:小児優先審査バウチャー)の獲得も期待できます。
PRV は過去の取引事例で1億米ドル超で売買されたケースもあり、うまくいけば中長期的な「隠れた資産」になり得ます。
3. Paxalisib の臨床開発状況
3-1. GBM-AGILE 試験と FDA Type C ミーティング
- パキサリシブは、膠芽腫のグローバル適応的プラットフォーム試験 **GBM-AGILE(膠芽腫フェーズ2/3)**で評価されました。
- 2024年7月に公表されたトップラインでは、ITT 全体集団の主要評価項目(全生存期間:OS)で統計学的有意差は達成できなかったと報告されています。
- しかし、事前に定義されたMGMT 非メチル化(unmethylated:NDU)サブグループでは、対照群と比較して約 3.8 か月の OS 延長という臨床的に意味のあるベネフィットが示されたと会社は説明しています。
この結果を受けて、カジアは 2024年11月に FDA Type C ミーティングを開催し、
- こうしたサブグループデータをどう評価し、
- どのような登録試験(pivotal)のデザイン・承認戦略が取り得るか
について FDA と協議したとしています。
要するに、
GBM-AGILE は「GBM 全体集団での明確な勝利」には至らなかったものの、
MGMT 非メチル化サブグループでポジティブな OS シグナルが見られたため、
それをベースに新たなピボタル試験デザインとラベリング戦略を再構築している段階と考えられます。
3-2. 小児脳腫瘍・脳転移への拡張
GBM 以外にも、パキサリシブは以下のような領域で開発が進められています。
- 小児高リスク脳腫瘍(DIPG/DMG、AT/RT など) – 公的研究費やチャリティなどの支援を受けた試験
- 放射線治療・免疫チェックポイント阻害薬・他の分子標的薬との併用試験 – 脳転移や小児腫瘍での探索的試験
脳内移行性という特性を活かし、“GBM 一発勝負”ではなく、脳腫瘍全体を見据えたポートフォリオ拡張を狙っているとも言えます。
3-3. 乳がん・TNBC 領域への展開
2025年6月、カジアは**トリプルネガティブ乳がん(TNBC)**前臨床モデルにおいて、
- 腫瘍微小環境とシグナル伝達をリプログラムし、
- 免疫チェックポイント阻害薬への耐性を克服しうる可能性
を示すデータを発表しました。
これを背景に、同社は進行乳がん患者を対象にした第1b相併用試験を開始しています。
- 試験レジメン:paxalisib + ペムブロリズマブ(キイトルーダ)+化学療法
2025年第4四半期のアップデートでは、
- **ステージ IV の転移性 TNBC 患者 1 名で「immune-complete response(iCR)」**が観察され、
- 約 3 か月の治療後に、PET/CT 上で腫瘍の代謝活性が完全消失した
と報告されています。
もちろん症例は 1 例のみであり、過度な一般化は禁物ですが、
この結果は、paxalisib+免疫チェックポイント阻害薬+化学療法という組み合わせが、
- 脳腫瘍以外の領域
- かつ免疫チェックポイント阻害薬抵抗性の難治性患者
でも一定の生物学的効果を持つ可能性を示唆しており、今後の症例蓄積とデータ更新が重要になります。
4. パイプライン② EVT801 と ③ PD-L1 デグレーダー NDL2
4-1. EVT801 – VEGFR3 を標的とする抗リンパ管新生・抗血管新生薬
EVT801 は、Evotec から導入した選択的 VEGFR3 阻害薬であり、
- 腫瘍周囲のリンパ管新生・血管新生を阻害し、
- 腫瘍の成長・転移・低酸素環境を制御する
ことを狙う薬剤です。
主なポイント:
- 2024年5月:進行固形がん患者を対象とした 第1相試験 Stage 1 を完了(安全性・忍容性は許容範囲)
- 今後は paxalisib や免疫チェックポイント阻害薬との併用により、腫瘍血管・リンパ管・シグナル伝達を同時に叩く戦略が会社プレゼン資料で示されています。
4-2. NDL2 – 次世代 PD-L1 タンパク質デグレーダー
2025年10月、カジアは QIMR Berghofer と独占ライセンス契約を締結し、
first-in-class を志向する PD-L1 タンパク質デグレーダー・プログラム(リード化合物:NDL2)を導入しました。
- メカニズムの特徴
- 従来の PD-1/PD-L1 抗体は、細胞表面上の PD-1–PD-L1 結合をブロックするのみですが、
- NDL2 は、**細胞表面・細胞内・リサイクルプールなど、機能的に重要な PD-L1 プール全体を分解(degrade)**するよう設計されています。
- 理論的には、単なる「ブロック」ではなく、重要な免疫回避メカニズムそのものをタンパク質レベルで除去するアプローチとなります。
- 戦略的ポジショニング
- 初期ターゲットは、PD-L1 高発現かつ免疫チェックポイント阻害薬耐性が問題となる腫瘍(乳がん、NSCLC など)
- 長期的には、
- paxalisib(PI3K/mTOR)+EVT801(VEGFR3)+NDL2(PD-L1 デグレーダー)
といった併用レジメンを構想しており、 - 腫瘍内シグナル伝達・血管/リンパ管・免疫チェックポイントを同時に攻略する“トリプル・コンボ”を目指しています。
- paxalisib(PI3K/mTOR)+EVT801(VEGFR3)+NDL2(PD-L1 デグレーダー)
会社ガイダンスによれば、**NDL2 は 2027 年初頭の臨床入り(IND 申請→第1相開始)**を目標に、前臨床試験が進められています。
5. 財務・バリュエーション概要(2025 会計年度)
5-1. 損益・キャッシュポジション
- 売上高(2025 会計年度/6月30日終了):
- 約 4.2 万豪ドル(A$0.042M) – 前年の 231 万豪ドルから大幅減少
- 当期純損失:
- 約 2,070 万豪ドル(A$20.7M) – 依然として大きな赤字
- 現金及び現金同等物(2025年6月30日時点):
- 約 430 万豪ドル(A$4.3M)
- 資金調達状況:
- 会計年度中に ADR 発行・エクイティファイナンス等で約 1,600 万豪ドルを調達
- 経営陣ガイダンス:
- 現状の資金はおおよそ 2026年3月頃まで事業継続可能な水準
- 年次報告書では明確に 「継続企業の前提に重要な不確実性(going concern)」 が記載
5-2. 資本構成・時価総額
- 発行済普通株式数:
- 2025年6月30日時点で 約 8億 940万株
- ADR 比率の変更:
- 2024年10月:1 ADR = 普通株 100 株
- 2025年4月:1 ADR = 普通株 500 株に変更(株価レンジ・小型株対応のため)
- 時価総額・株価レンジ(2025年11月中旬時点):
- 時価総額 約 900 万~1,050 万米ドル程度
- 株価は**1桁ドル台(おおむね 5~7 ドル)**で激しい値動き
- 52週高値は約 30.05 ドル、安値は約 2.86 ドルと、非常に広いレンジ
2025年には、1 日で 40~80% 急騰するような取引日も複数見られましたが、
これはファンダメンタルズの改善というより、
- 低流動性
- ニュースをきっかけとしたショートカバーや個人投資家の短期売買
といった要因が強い値動きである可能性が高いと考えられます。
5-3. NASDAQ 上場廃止リスク
2025年11月18日、カジアはナスダック上場基準未達に伴う上場廃止通知を受領したと発表しました。
- 会社は聴聞会を要請し、上場廃止の効力を一時停止したうえで、是正計画を提示する方針です。
- ただし、パネルが計画を受け入れる保証はなく、最終的にはOTC への移行や実質的な上場廃止に至る可能性も否定できません。
エクイティ投資家の立場から見ると、
「マイクロキャップ+継続企業リスク+正式なデリスティング通知」
という組み合わせであり、元本喪失リスクが極めて高いフェーズにあると言えます。
6. 強気要因(Bullish ポイント)
- 脳腫瘍と免疫チェックポイント阻害薬耐性にフォーカスしたパイプライン
- 膠芽腫・小児脳腫瘍・脳転移・TNBC・PD-L1 高発現腫瘍など、難治領域に集中
- **paxalisib(PI3K/mTOR)+EVT801(VEGFR3)+NDL2(PD-L1 デグレーダー)**という組み合わせは、
- 腫瘍微小環境
- 腫瘍血管・リンパ管
- 免疫チェックポイント
を同時に狙うストーリー性の高いパッケージとして評価できます。
- 規制インセンティブおよび希少疾患指定のパッケージ
- GBM や小児脳腫瘍において、ODD/FTD/RPDD など多くの FDA 指定を取得
- 小児適応で承認に成功すれば、**PRV(小児優先審査バウチャー)**による追加価値(過去取引で 1 億ドル超)が期待できます。
- 臨床データ上の「ポジティブなヒント」
- GBM-AGILE における MGMT 非メチル化サブグループでの OS 改善シグナル
- TNBC ステージ IV 患者で報告された paxalisib+キイトルーダ+化学療法による iCR などは、
まだ決定的ではないものの、難治群における実臨床での薬理活性を示すものとして注目できます。
- NDL2 による次世代 IO プラットフォームの可能性
- PD-L1 タンパク質分解は、まだ競合の少ない新しいアプローチ
- もしカジアが世界で初めて PD-L1 デグレーダーを臨床入りさせる企業になれば、
次世代免疫オンコロジー銘柄としてバリュエーションが見直される余地があります。
- 現在の時価総額における「極端な割安」シナリオ
- 時価総額約 1,000 万ドル水準で、複数の臨床・前臨床資産や規制インセンティブを保有している点を重視する投資家からは、
- 「ゼロになるか、マルチバガーになるか」
のような**左右非対称なペイオフを持つ“宝くじ的ポジション”**として捉えられる可能性もあります。
7. 弱気要因(Bearish リスク)
- 継続企業(going concern)警告と資金ショートの懸念
- 2025年6月時点の現金残高は 430 万豪ドル、ランウェイは2026年3月頃までとガイド
- 追加の資金調達に失敗すれば、開発中断・事業再編・最悪の場合は破産・清算リスクも視野に入ります。
- NASDAQ 上場廃止リスクが現実化
- すでに正式な上場廃止通知を受け取っており、聴聞会を通じた是正計画は不確実
- 結果次第では OTC への移行 → 流動性・機関投資家の関心低下 という負のスパイラルに陥るリスクがあります。
- 商業化製品ゼロ&実質的に売上ゼロ
- 年間売上は約 4.2 万豪ドルと極めて限定的で、
- P/L はほぼ R&D・G&A・金融費用で決まる構造
- 臨床・規制イベントに失敗した場合、株主価値を支える事業基盤が存在しないという問題があります。
- Paxalisib の承認ルートが依然として不透明
- GBM-AGILE では全体集団で主要評価項目を達成できず、
- 現在は新たなピボタル試験(サブグループ・小児適応など)の再設計段階であり、時間・コスト負担が増加しています。
- 極端な株価ボラティリティと希薄化リスク
- 52週レンジで 10 倍以上の高安差を記録しており、
- マイクロキャップ+going concern の状況では、今後も
- エクイティ・オファリング(公募増資)
- PIPE
- 転換社債(convertibles)
- ワラント付きファイナンス
等、株主にとって大きな希薄化を伴う資金調達が行われる可能性が高いです。
- EVT801 と NDL2 はまだ非常に初期段階
- EVT801:第1相の初期段階
- NDL2:IND 申請前の前臨床段階
- 毒性・有効性の不確実性、開発コストの増加、競合の台頭など、
初期開発段階ならではの多面的なリスクにさらされています。
8. チェックポイントと投資上の示唆
今後 KZIA をフォローする場合、注目すべき主なイベントは以下の通りです。
- NASDAQ 上場廃止聴聞会の結果とコンプライアンス復帰の可否
- ナスダック上場基準(最低株価・時価総額など)への復帰が可能か
- 失敗した場合、OTC 移行による流動性・信用の低下が現実味を帯びます。
- 次回資金調達のタイミングとストラクチャー
- 公募増資、PIPE、転換社債、ワラント等、どのスキームで実施するか
- 調達後のランウェイ延長と既存株主の希薄化のバランスを慎重に見る必要があります。
- GBM-AGILE 後の Paxalisib 新ピボタル試験デザインおよび開始時期
- MGMT 非メチル化サブグループを主対象にするのか、
- あるいは小児高リスク脳腫瘍を先に承認ルートとして狙うのかによって、開発タイムラインと市場ポテンシャルが大きく変わります。
- TNBC/乳がん領域の併用試験データ蓄積
- 先行する iCR 症例以外にも奏効例が出るか
- ORR、PFS、奏効持続期間など、1b/2a での初期データがどの程度のレベルに落ち着くか
- NDL2(PD-L1 デグレーダー)の前臨床パッケージとパートナリングの可能性
- IND-enabling 試験(毒性、PK/PD、in vivo 効果など)のデータ公開
- 臨床入り前後で、大手オンコロジー/IO 企業との共同開発・ライセンスアウトが実現するかどうか
総じて言えば、
KZIA は「継続企業・上場廃止・資金ショート」というワードが同時に存在する、
極めてイベントドリブンなマイクロキャップ・オンコロジー銘柄です。
投資する場合は、**元本全額喪失の可能性もリアルに存在する“宝くじ枠”**に近いリスクプロファイルであることを前提に考える必要があります。
9. 簡易 Q&A(FAQ)
Q1. KZIA は現在、意味のある製品売上を上げていますか?
→ いいえ。2025 会計年度時点で製品売上は約 4.2 万豪ドルと、経済的にはほぼゼロに等しい水準です。
KZIA は、プレレベニューの開発段階オンコロジー・バイオテックとして捉えるのが妥当であり、
損益はほぼ研究開発費(R&D)、一般管理費(G&A)、金融費用によって決まっています。
Q2. Paxalisib の差別化ポイントを一文で表すと?
→ 次のようにまとめられます。
「膠芽腫・小児脳腫瘍・脳転移・TNBC など、アンメットニーズの高い領域を対象に、
既存治療への耐性例も含めて新たな選択肢を提供しようとする、経口の“脳内移行性 PI3K/mTOR 二重阻害薬”。」
Q3. 今後の主な株価カタリストは?
- NASDAQ 上場維持の行方(上場廃止聴聞会の結果)
- 資金調達の成否と条件(ランウェイ改善)
- GBM-AGILE 後の Paxalisib 新ピボタル試験デザイン/開始
- TNBC・乳がん併用試験の初期臨床データの更新
- NDL2(PD-L1 デグレーダー)の前臨床・初期臨床マイルストン(おおよそ 2027 年頃)
なかでも、**「会社が生き残れるかどうか」(上場維持+資金調達)**は、
短期的には最も重要でインパクトの大きいカタリストと言えます。
Q4. どのような投資家に向いている銘柄でしょうか?
- 向いている可能性がある投資家
- 臨床・規制・上場廃止・資金調達のリスクをすべて受け入れたうえで、
高ボラティリティと大きなドローダウンに耐えられる、アグレッシブなイベントドリブン投資家 - ポートフォリオの一部を**「宝くじ的」な小型バイオ銘柄**に割り当てるスタイルの投資家
- 臨床・規制・上場廃止・資金調達のリスクをすべて受け入れたうえで、
- 向いていない可能性が高い投資家
- 安定配当・予測可能なキャッシュフロー・低ボラティリティを重視する保守的な投資家
- 元本毀損の可能性が高い銘柄を避けたい、長期インカム志向の投資家